3人の中でもリーダー権を持っているのが
三道 亜美だ。

三道 亜美は、お金持ちで有名だ。
彼女も葉山 由奈には負けるが、顔は整っていて
スタイルも良い。

三道 亜美は、自分の席に座っている葉山 由奈の
カバンから中身をぶちまける。

彼女のカバンからは
教科書、ペンケース、ハンカチ、本、ポーチなどが
出てきて、机の上に広がる。

すると、三道 亜美はポーチを手に取った。
ポーチの中からは、メイク道具が出てきた。

「葉山さ~ん、メイク道具なんてあなたには
必要ないでしょう?」

「さゆり、このリップ欲しかったんだけど!!」

「じゃあ、さゆりこのリップ使いなよ~」
仁宮 美月が、勝手にリップを山中 さゆりに
手渡す。

「え、、。」
葉山 由奈は戸惑った顔で
山中 さゆりを見た。

「私は、このマスカラもらおっかな~!」
仁宮 美月は、マスカラを手に取る。

「もらっちゃえ、もらっちゃえ~!!」
山中 さゆりは、飛び跳ねて目をキラキラさせながら
仁宮 美月を見ている。

仁宮 美月は、マスカラを自分のスカートの
ポッケに入れた。

「最近、金欠でメイク道具買えなかったから
ラッキー!」

「ほんと、よかったね!!!」


葉山 由奈は俯いている。

目には涙をためていた。