「心配か?」




この時、先ほど同じことようなことを永倉に聞かれたときとはうってかわって、沖田はハッとしたように目を開いた。




「総司、

お前、俺にまだ聞きたいことがあるみたいにみえるぜ?」



よっこらせっと、寝転がっていた土方が体を起こし、胡座をかきながら沖田に向き直ると、じっと沖田を見つめた。


沖田の目は、一瞬動揺したように揺らいだが、一度目をつむり、口を開いた。




「本当によかったんですか?
瑠璃に剣を教えても。」



「あいつが望んだことだ。俺が止める義理もねぇ。


それに、俺が何を言って止めてたとしても、奴の気は変わらなかったさ。」




土方は、お気に入りの煙管に火を付けながらいった。




「……では、


土方さんは瑠璃がもし、約束の時までに剣術を身につけてしまったら……


本当にあの娘に、瑠璃に刀をもたせるつもりなんですか?」