近くのスピーカーからも
そんなアナウンスが流れてきて
帰って行く人の姿も
ちらほら見え出した。


「私達も帰る?」


本当はイルミネーションを
見てみたかったけど
もう遅いのでそう提案した。


「ごめん、もう少し付き合って。」


でも、玲央は私の考えとは
違う答えを出して
どこかへ向かって歩き出した。


「玲央?どこ行くの?」


「着いてからのお楽しみ。」


アトラクションは
乗りたい物は全部乗ったし
お土産とかかな?


なんて思っていると


「うわぁ、すごい…。」


玲央が目指して歩いていたのは
イルミネーションの場所だった。


春だからなのか
ピンクや薄い紫の淡い色が使われた
幻想的な光の世界。