そんな事を冷静に考えながらも
顔の熱は引いてくれなくて、
ぼーっとしていると
目の前に手が差し出された。


それはもちろん
他の誰でもない玲央の手で。
私は素直にその手を掴んで立ち上がった。


……2回目のキス。


なんでなんだろうか。


全然嫌じゃないのは。


むしろ嬉しいというか
心地いいというか。


箇条書きにしたかのように
今の気持ちを
心の中で繰り返していると


「今度こそ行くぞ、デート。」


ニッと歯を見せて笑った玲央に
また胸が高鳴った。


そして繋がれたままの手は
とても温かかった。