「付き合って早々、
裏切るような真似してごめん。
もう、信用失くしたかもしれないけど、
絶対もう一回信じてもらえるように
俺、頑張るから。
凛の事がこの世で一番大切だって
これからの行動で
証明してみせるから。
…だからもう一度チャンスを下さい。」


真っすぐ私の目を見てそう言った後、
深々と頭を下げた。


今日だけでこの光景を見たのは
何回目だろう。


そんなに頼まれなくたって
私の気持ちは決まっている。


「…信じるよ。玲央の事。」


玲央の目は、
ウソを言っているようには
到底見えなかった。


バッと勢いよく顔を上げて
目が合った玲央に微笑めば
きつく、強くぎゅーっと
抱きしめられた。