私は近くに人があまり来ない
小さな公園があることを思い出して
そこへ向かった。


「ここ…。」


着いたとき、玲央が何故か
驚いた顔をしたけど、
特に気には留めなかった。


二人掛けのベンチを見つけて
私達は並んでそこへ腰を下ろした。



「えっとー…それで?」


さっきの話の続きをしようと
私から切り出した。


「今日の放課後、
連絡もなしにほんとごめん…。」


私が聞くと
玲央は立ち上がって
90度に頭を下げた。


「いいよ、別に。大丈夫だから。」


そう、期待した私がいけなかったの。
だから、玲央が謝ることは
何もない。


「でも…」
「私お腹空いたから帰る!」


まだ何か言いたそうな玲央を遮り
私は鞄を肩に掛け立ち上がった。