私の専属王子は金髪君


おじさんに促されるがまま
横のソファに座り、
その前におじさんが膝をついた。


「これ、凛がずっと握っていたそうだ。
さっき看護師さんから渡されたよ。
玲央君とお揃いなんだろう?」


おじさんが見せてくれたのは
互いに携帯に付けていた
星のストラップだった。


これは去年の修学旅行で行った
京都のお土産屋さんで見つけた物。


星のチャームの中に
枝垂桜の模様が入った
何とも京都らしいストラップだった。


それに一目ぼれした俺たちは
俺が黄色を買って、凛が青を買って
その場で交換したんだ。


「これ…」


「凛はこの星に願ったんだと思う。
私は大丈夫だから
玲央君も無事でいて…って。
おじさんは、そう思う。
だからきっと凛は大丈夫だ。」