私の専属王子は金髪君


映画は
玲央の誕生日だから
玲央の好きな物を観ようって
提案したんだけど、
「凛の好きな物を観たい」って
上手い事言われて
結局ずっと気になっていた
恋愛映画を観ることになった。


今日は玲央の誕生日だから
私が色々しようと思ってたのに
飲み物やポップコーンまで
玲央が買ってくれてしまった。


「私が出す!」と言っても


「今日、こうやって
楽しいデートを計画してくれたから
そのお礼だよ」って
またサラッとイケメンなセリフを
言ってのけた玲央に
返す言葉が無くて
私がお金を出すこともなかった。


だけど、どうしても申し訳なくて
取った席へ座った時


「ねぇ、やっぱ
自分の分くらいは
払わせて!」


って言ってみたんだけど


「ならここで凛からキスして?」


と、イジワルな笑みで
返されてしまった。