私の専属王子は金髪君

4人部屋の方に
見廻りが来た時には
残った2人に誤魔化してもらって、
私達の部屋に来た時には
2人で寝たふりをしてもらう
という事だった。


すぐにバレてしまいそうな
危ない作戦なのに
4人は快く引き受けてくれたらしい。


「あとでもう一回
お礼しに行こうね!」


とルンルンで説明を終えた菜月を
私はじとーっと呆れた目で見つめた。


でも、そんな視線に気付いてか気付かずか
どちらかは分からないけど
鼻歌まで歌い始めて
私の存在は完全に無視だ。


はぁと大きく息を吐いて
頭を整理する。


確かに菜月の作戦は
無茶苦茶だけど、
心のどこかで嬉しいと思っている自分がいた。
それはやっぱり
さっき菜月が言った通り
”青春”を経験出来るからだと思う。