私の専属王子は金髪君

「そうじゃん!!
それに夜は温泉入って
遼と会える~!!」


すると途端に元気になった菜月。
分かりやすくて面白い。


「アリバイ工作は任せてね。
ちゃーんと庇ってあげるから。」


ここへ来る前から
夜は抜け出して
遼君と会うと張り切っていたから
それを助ける補佐役に回ろうと
決めていた。


消灯時間を過ぎると
見廻りに来るからね。


「え?何言ってんの?」


心の中で
よしっと呟いていると
菜月のとぼけたような声が
聞こえた。


「…なにって何が?」


菜月の言いたいことが分からず
首を傾げた。


すると菜月はぐっと
私の元に寄ってきて
ビシッと人差し指を立てた。


「凛も玲央君と会うでしょ!!」