私の専属王子は金髪君

空いているベンチに座りながら
しばらく景色を眺めていると
続々と他の生徒たちも到着して
お昼ご飯となった。


「凛ー!ごはん食べよ!」


菜月と遼君がこっちへ来て
レジャーシートを広げ
4人で食べることにした。



「遼ー、これ食っていい?」
「は?ヤダ。俺のだし。」
「いいじゃん別に!減るもんじゃないし!」
「いや、食えば減るだろーが。」


2人は今日が初対面なのに
急速に仲良くなっていた。
私の中の遼君のイメージは
クールな男の子だった。

そこは間違ってなかったけど、
玲央のボケにすかさずツッコむ所が
妙に合っていて
2人の会話を聞いているのは
すごく楽しかった。


「ね、あの2人なんかいいね。」


菜月も同じことを思っていたみたいで
コソッと耳打ちしてきた言葉に
笑って頷いた。


「今度、ダブルデートしよーね。」


そんな菜月の提案に
さっきよりも大きく頷いて
残りのお弁当を食べきった。