私の専属王子は金髪君

ギュッと右手が
温かい温もりに包まれたから。


びっくりして声が出なかった。


無言のまま玲央を見ると
ニッと子供のような笑みを浮かべてから
前を見て私の手を引くように歩き出した。


周りからは
キャッキャと黄色い声が上がる。


そんな状況に恥ずかしくなりながらも
私の心は満たされていた。


人前で手を繋ぐのは恥ずかしいけど、
それ以上に玲央が周りに
私を自分の物だと
主張してくれているような気がして
嬉しくてしょうがなかった。