私の専属王子は金髪君

そんな事を考えていると
ニヒっと緩む頬を抑えられなかった。
すると


「まーたニヤけてる!
凛、私も遼と行くから
玲央君と来てね!んじゃ!」


バイバーイと菜月が大きく手を振っているのが見えた。


その横にはいつの間にか遼君がいて
仲良しそうに手を繋ぎながら
歩いていた。


…全然気づかなかった。


それだけ私は、玲央の事しか
見えていないんだと分かり
急に顔が熱を帯びた。


「凛?俺らも行くぞ!」


「あ、うん!」


そんな顔を玲央に見られないように
俯きながら後を追うと


「下ばっか見てても
逆に危ないだろ。
凛はすぐに転ぶからな~。」


と私を茶化すもんだから
「そんな事ない!」と反論しようとしたけど
それは出来なかった。


だって