俺の彼女に手出すんじゃねぇよ

「似合わなくてもいい…

似合わなくても!

私は蒼空くんへの好きに対する気持ちは変わらないもん!!」


「何よ、偉そうにっ……!!」


私が言い返した次に長谷川さんは怒りのままに手を

出そうとして私も咄嗟に目をつぶる。


「やめろ」


長谷川さんの手を掴んでどこからか低い声が

聞こえて私と長谷川さんはその人物を見た。


「そ、蒼空くん…なんでこ、ここに」


蒼空くんの姿に動揺する長谷川さん。


「お前らがチビにしてる事ぐらい薄々気付いてた。

チビはバカだから…

自分で何とかしてるように思っても俺らには分かる。

お前らがゴミ収集場に何かを入れてるのを見かけて

もしやと思ったら案の定チビの体操着とシューズが

あったから俺が拾って預かってた」


蒼空くんの手には私の体操着とシューズがあった。

だからあの時水島くんとどんなに探しても

見つからなかったんだ。


「俺らが気付いてないとでも思ったか?」


蒼空くんの問い掛けに何も言えない長谷川さん。


「何よ…皆して、なんでこんな人のために!!」








「俺も、チビ…っ





晴空が好きだから」