「もう、分かったから。

これ以上は言わなくていい」


「水島っ…くん…」


水島くんが優しく言うも、抱き締める手は強かった。


「あいつの事好きなのは分かったけど

少しの間だけ、こうさせて」


切なそうに言う水島くんに今の私は

水島くんに甘えた。


「辛かったな。木村は十分耐えた

頑張った。

もう、我慢しなくていいんだからな」


水島くんの言葉で泣いてた涙が沢山流れた。


何も言わなくなった水島くんは声を出して泣く私を

優しく抱き締め直した。





【水島 side】

罰とか言われて虐められてる木村は

泣きながら俺に話してくれた。


「だからっ……今も…っ…

凄く怖くてっ……!!」


次第に震えだしていた木村を見てられなくて

俺は無意識に木村を抱き締めていた。

もうこれ以上怖がってる木村を見たくなった。

木村が受けた仕打ちを聞いて驚いたし

怒りが湧き上がっていた。

宮本の事好きだと聞かされた時は

正直すげーショックだったけどな…。

でも今はそんな事じゃねぇ。

長谷川とか言う同じクラスの学級委員。





許さねぇ。