「うっ…」


食べ残しや汚れ物が多いと流石に臭いもキツイ…。

授業が終わるまで後20分…。

まだ見つからない中、閉めたはずの扉が開く音がした。

まさか、先生??

今、この状況を見られたら非常にまずい…。

いじめをされてるんじゃないかって

疑われてもし長谷川さん達が問い詰めれられた時

また何か仕返しなんてされたら

今でも精神的に苦しいのにそんなのされたらもう…

蒼空くんを諦めるしか…


「き、木村!?」


聞き覚えのある声がして振り返ると

そこには体育の授業に出てるはずなのに

制服姿の隣の席の水島くんだった。


「水…島くん…」


半泣き状態で制服はゴミで汚れ

臭いも服に染み付いててゴミ袋の中を漁る

私のこの状況を見て驚く水島くん。


「木村、保健室じゃ無かったのか?

なんで、こんなとこに居るんだよ」


「こ、これは…ちょっと…」


「ま、事情は後から聞くとして

何探しんの?俺も手伝う」


この状況でも私の姿に引く事もしないで

自分まで手伝うと言って制服の袖のボタンを外して

腕まくりをする水島くん。


「いや、そんな悪いよ!汚いし…」


水島くんの手を汚してまで手伝わせるなんて…。


「別に、木村のためならこんなとこで

汚れたって構わねえよ」


微笑みながら優しく話す水島くん。