「晴空ー、ペン貸して…って

晴空どうしたの?」


私にペンを借りに来た美希は勘が鋭いから

また様子が変だと思い尋ねてきた。


「あ、ちょっと紙で手を切っちゃって…」


笑いながら心配する美希に言った。


「本当ドジねあんたは、ちょっと待ってて

絆創膏あったはず」


ふぅ…ここはなんとか誤魔化せた。


いつの間にか付けられてた画鋲を取ろうとしても

凄く硬くて取れなかった。

多分、接着剤とかで付けたんだろう…。

この日は画鋲に当たらないようにして

気を付けてたけど授業中何度か画鋲が刺さって

また血が出たりした。

血が出る度に美希達に「どうしたの?」って

言われるけどなんとか言い訳を考えて誤魔化す事が出来た。

初日の今日は画鋲だけで後は何も無かったけど

次はまた何をされるのか予想がつかない。

下駄や体操服着が入ったロッカーなどはそれぞれ

鍵が掛かってるからなんの問題もないと思ってた。



その日までは…。