「あ、言っておくけど

蒼空くんから話しかけられて

それに応えても罰はあるから。

それに耐えられるかしら?今のうち言っとくわ

痛い目合う前に蒼空くんの前から消えて」


そう言い残して長谷川さん達は倉庫から

立ち去っていって倉庫の中には私1人だけが残った。


"一切蒼空くんと話をしないで?"

"蒼空くんの前から消えて"



この言葉が頭の中で連呼される。

「…っ…蒼空くん…」

私は思わず涙を流した。

蒼空くんと距離を縮まったと思ったら

襲いかかった試練。

誰にも聞こえないように声を押し殺して泣いた。


長谷川さん達は蒼空くんと話したら

本当に罰をしてくるかもしれない。

でも、罰は私に向けられるもので

蒼空くんじゃない。

だったら、耐えてみせる。


せっかく蒼空くんと仲良く出来て

蒼空くんからも話しかけられてるのに

それを無視だなんて出来るわけがない。

私は美希にも明くんにも蒼空くんにも勘づかれない

ように長谷川さん達からの罰を耐えてみせる。

これでだけで蒼空くんとの距離が

また離れるような事なんて嫌だから。