「じゃあ、くじ引きで決めるわね。

男女で色が同じ人が隣通しの席って事にしましょうか」


はっしーがくじが入った箱を1人ずつ順番に選ばせていく。

私、美希と続いて最後の人がようやく引いた時

皆直ぐに紙に書いてある色を見る。

私の色は、オレンジ色…。

美希と蒼空くんは何色なんだろう。

と思った瞬間。


「はいはい!オレンジの女子手上げて!!」


オレンジの相手を探す1人の男の子。

水島 和也(みずしま かずや)くん。


「あ、私オレンジ…!」


「うわ!まじで?よっしゃ!

木村の隣とかラッキーじゃん!」


私が隣だと分かった瞬間大喜びする水島くん。

なんでそんなに喜ぶの??

全く分からない水島くんの行動に首を傾げた。

皆新しい席に替わり

私は元々蒼空くんが居た席の隣の席で

美希は縦の列は変わらないけど前の席から2番目の席になった。

美希とは少し遠くなってしまった。


「よろしくね!蒼空くん!」


その声の人物に胸が苦しくなった。

私が1番気になってた蒼空くんの席はなんと

私の右斜め前の席ですごく近くなった。

けど…蒼空くんの隣の席が長谷川さん。

蒼空くんは長谷川さんの挨拶に返事もすること無く

ずっと本に目線を落としたまま。