俺の彼女に手出すんじゃねぇよ

「き、昨日は笑ってた…はず…」


私が苦笑いで言いながらも

美希は即答で口を開いた。


「いや、あれは笑うと言うより

悪魔の笑みみたいな感じだったわね」


うぅ…。


今の美希の毒舌には流石に心に刺さった。


「なんかあったら俺らが話聞くからな!」


「バカには話しても役に立たないから

私だけでいいのよ?晴空」


「ちょ、それはひどいだろ!

俺だって役に立つ時は立つんだよ!」


「2人とも、ありがとう」


本当、2人の優しさに感謝でしかないよ。


「今の状態なら話が聞けそうね。

今日の放課後空いてるわよね?

晴空の家にお邪魔するわ」


「え、でも美希、部活は?」


「サボるわよ、部活より晴空が1番心配よ」


「え、で、でも…私のためにサボるのは…」


「今の状態で部活行ってもあんたが心配で

部活に集中なんて出来るわけ無いでしょ?

バカなの?」


「今日は美希ちゃんに大賛成だな」


「なに、今日はって」


「あ、いや、これは口がちょいと滑った」


「ちょっと、殴らせて」


「殴るのだけはまじ勘弁」


2人の温かみのある優しさで

私の心は少しだけ救われた気がした。