「何があったのかあんたが話出来る状態になるまで

は待つけど限界が来たら無理矢理に

でも話を吐かせるから覚悟しときなさい」


ドヤ顔で言う彼女の言葉の優しさに

思わず目が潤んでしまう。


「ありがとう…美希」


「はい、出来上がり〜」


ボサボサの髪を治してくれた美希。


「顔以外はいつも通り完璧だけど今の晴空の顔

凄いブスね」


クスクス笑いながら元気の無い人の前でサラッと毒を吐く美希。

今の私にはその毒も全く心に刺さらない。

やっと学校に着いた私達の前に長谷川さんの姿があった。


「あ!晴空ちゃん!おはよ!」


「お、おはよう…」


「長谷川と晴空っていつの間に話すようになったの?」


今まで長谷川さんと私は余り関わりがなかったから

いきなりの私達の会話に驚く美希。


「文化祭の後片付けの時に仲良くなったんだよね!」


「う、うん…」


「へー」


自分で聞いた割にはつまらなさそうな美希の顔。


「あ、3人で教室まで一緒に行こーよ!」


「う、うん…」


私と美希の間に入って腕を組む長谷川さん。


「あまりベタベタ触らないでよ気持ち悪い」


「え〜、いいじゃん!友達って事で!」


「勝手に友達にしないでバカ」


「毒舌な美希ちゃんも可愛いね〜」


「余計キモイ」


長谷川さんにも容赦ない美希。