心ではそう思っててもそれとは対象的に、胸が苦しくて苦しくて

今にでも泣きそうになっちゃう私は、何で自分でもこうなってるのかが分からない。


「晴空?どしたの?さっきから元気無いけど」


長谷川さんと倉庫から戻ってきて、文化祭の後片付けも終え、美希と私は一緒に帰り道を歩いてた。


「う、ううん!今日のメロンパンが……美味しくてまた食べたいなーと思って!」


「なんだ、そういう事か。本当メロンパン好きねー晴空は」


「うん!」


美希に私の事で心配はかけたくなくて、つい嘘をついてしまった。


"蒼空くんが好きなの"


長谷川さんのこの言葉が私の頭の中にまだずっと残っていて私の心は黒い雲で覆われたみたいにモヤモヤとしていた。


このモヤモヤな感じが何なのか。

なんで長谷川さんのあの言葉で胸が苦しくなるのかも分からず、私はその日は眠れずに次の日の朝を迎えてしまった。