俺の彼女に手出すんじゃねぇよ

しょうがない

今日は1人で回るしかないか…。

それよりどれも美味しいそうだなぁ。

1人で校内の売店を見ながら歩いてると

誰かにぶつかった。


「あ、ご、ごめんなさい!」


「いや、私の方こそごめんなさい!」


そこに居たのは二つ結びで眼鏡を掛けた女の子。

確か、この子隣のクラスの

学級委員の高橋さんだっけ。


「高橋さん…大丈夫?

怪我とかし、してない?」


「あ、うん!

大丈夫、ごめんなさい!」


彼女はそう言って何処かへと走っていった。

そういえば、蒼空くんとの出会いも

こうやってぶつかったんだっけ。


美希と蒼空くんは初対面でも色々と毒吐いてたのを

私は懐かしくて思い出してたら少しニヤけた。


「何ニヤニヤしてんの、チビ」


ビクッ

聞き覚えのある声に身体が反応した。

この声で私の事をチビと呼ぶのはただ1人しか居ない。


「そ、蒼空くん…」


「何か変な事でも考えてた?」


「ち、違うよ!これは…」


戸惑う私を見てクスッと笑った蒼空くんは

手を私の頭に置いた。


「冗談だわバカ」


蒼空くんが無表情で冗談言うと

本当の事に聞こえるから心臓に悪い…。