俺の彼女に手出すんじゃねぇよ

蒼空くん以外の私達4人が

女の子に目線を向ける。

蒼空くんの名前を呼んだ小柄で髪がクルクルで

目もパッチリの可愛らしい女の子。

私とは全然正反対の雰囲気だなぁ…。

ってなんで私がここで出てくるのか。


「なに」


相変わらず無愛想の蒼空くん。


「あ、いや、それは、その…」


おどおどして困惑する女の子。


「これ、告白でしょー？

宮本一応行ってやればいいじゃない」


告白……

美希の告白と言う言葉を聞いて

少しだけ胸がｽﾞｷｯと痛んだ。

どうして…

こんな気持ち…

あの体育祭以来

蒼空くんへの告白が多くなったけど…

未だに1人もいいよという返事がないらしい。


「は？告白なら今までの話を聞く限り

無理な事ぐらい分かるだろ。

つか、1度も話した事のねぇ女と付き合うとか無理」


「っ…ご、ごめんなさい！」


女の子は半泣き状態になって

どこかへと去って行った。


「あーあ、泣いちゃったよ。蒼空」


「俺が悪いのかよ」


告白ってした事ないから分からないけど

告白するって結構勇気が居るらしい。

勇気を持って頑張った女の子にまで

表情一つ変えることのなかった毒舌の蒼空くん。