蒼空くんが勇気を出して私達に話してくれた

あの日から数日が経ち

3月11日。

今日は瑞希さんの命日。

瑞希さんのお墓参りに蒼空くんと明くんの

付き添いで私も行く事になった。

美希は部活で来れなかったけど

代わりに花を託された。

お墓に着くと

そこには楓ちゃんとそのお母さんらしい

美しい人が居た。


「あら、蒼空くんと明くん」


「お久しぶりです!瑞希ちゃんのお母さん」


「こんにちは」


「そちらは…」


私を見て誰なのかを聞く楓ちゃんのお母さん。


「あ、初めまして。木村 晴空といいます!」


挨拶をしながらお辞儀をした。


「俺の今の彼女なんです。

瑞希の次に俺を変えてくれた大切な人なんです」


楓ちゃんのお母さんに真剣に伝えると


「良かったわね、瑞希。

こんな可愛い人が今蒼空くんを幸せにして

あげているみたいよ」


と優しく微笑み瑞希さんに言った。


「こんにちは、晴空さん」


あの花見以来に会う楓ちゃん。


「こんにちは」


「今日はわざわざお姉ちゃんのために

ありがとうございます」


相変わらずの礼儀正しさで言う楓ちゃん。


「いえいえ!

私も瑞希さんに会ってみたかったんです」


私が言うと楓ちゃんが


「え?」


と驚いた。