「これは瑞希を忘れないために

いつまでも瑞希の事を想い続けるために

掛けてたもの。

だから初めて会ったあの入学式の時から

俺はお前に惹かれてたんだ。と言っても

性格は違うけど瑞希と晴空の雰囲気や髪型

身長の低さ

笑う姿

怒る姿などが瑞希に似ていたから。

最初はそこに惹かれてた。

でも段々と晴空の事を目で追って気になり始めた

俺は瑞希じゃなく

木村 晴空としてのお前を好きになり始めたんだ。

だから、もちろん瑞希の事は

これからも忘れないけど

これから俺が想い続けるのは晴空、お前だよ。

お前が瑞希と同様に俺を変えてくれた。

俺は晴空が好き。

晴空が好きだからもうメガネは要らないと思って

外したんだ」


真剣な眼差しで私を見つめる蒼空くん。


「蒼空くん…っ…」


私が蒼空くんの話を聞いてまた泣くと

指で私の涙を拭いてくれて私を抱き締めた。


「瑞希を守れなかった分

俺は晴空の事を瑞希よりももっと好きになって

沢山危険な物から晴空を守るから」


強く抱き締める彼の手

彼の強い言葉にまた涙を流して私はこう言った。


「私も…っ…

瑞希さんが叶えられなかった沢山の幸せ

沢山の蒼空くんの笑顔をずっとずっーーーと!

守りたいっ…

瑞希さんの分まで幸せになりたい!」