俺の彼女に手出すんじゃねぇよ

「お姉ちゃぁぁぁぁん!!」


「うぅ……っ瑞希ぃぃぃー!!」


瑞希のお母さんと楓は瑞希の名前を呼んで

泣き叫んだ。

俺と明も瑞希だと分かった瞬間涙が出た。

「瑞希ちゃん…っ」


「瑞希……嘘だよな?…

おい瑞希!起きろよ!!

なんでだよ!!起きろよっ……

瑞希!!お前無しでどうやって生きていけって

言うんだよ!!

…っ…誰が…っ

誰が俺にお前以外の女が話しかけれるかよ!!!」


「蒼空……」


俺はその場にしゃがみ込んで沢山泣いた。


誰かのためにこんなにも泣いたのは初めてだった。




俺は、瑞希がこの世から居なくなってから

元の状態の無愛想で無表情で女にまた

興味が無くなった。

伊達メガネをし始めたのも瑞希が居なくなってからだった。





「ねぇ、このメガネ蒼空に似合うと思う!」


「はぁ?俺目悪くねぇし」


「オシャレよ!オシャレで使うの!」


そう言って瑞希に無理矢理かけさせられた。


「ほら!似合う!メガネをしてても

カッコイイじゃない!」


瑞希から貰った誕生日プレゼント。

その誕生日プレゼントで貰ったのが

この伊達メガネだった。