俺の彼女に手出すんじゃねぇよ

「瑞希!っ……」


「蒼空くん…っ……

瑞希が…瑞希が……」


病院に行くと

そこにいたのは瑞希のお母さんと……


白い布で顔を隠されてた瑞希。


「損傷が激しく、脳にも臓器にも大量出血で

最善は尽くしたのですが…」


担当した親父が瑞希のお母さん達と俺らに言ってきた。

楓と警察の話によると

一緒に学校に行ってる時に瑞希が

忘れ物をしたらしく楓にはすぐに行くから

学校に先に言っててと言われ

楓は瑞希の言葉通り先に学校に行って

瑞希は忘れ物を取りに行き

また学校へと急いで走って横断歩道を渡ってる時に

信号無視で来たトラックが猛スピードで

瑞希に気付かずそのまま激突したと…

トラックの運転手はひき逃げしようとしたらしいが

近くに居た警官が現行犯で捕まえたとの事。



嘘……

嘘だろ……。


「みず……き…?」


「瑞希ちゃん…」


俺と明は瑞希のあまりの姿に言葉を失った。

嘘、だよな…。

瑞希の近くに行って顔に被せられた布を

ゆっくりとめくる。


「…っ…瑞希……っ」


それは、紛れもなく瑞希だった。