俺の彼女に手出すんじゃねぇよ


「バカそうな顔のチビだな」


俺の1言目の感想がこれ。


「普通に可愛いじゃん、

流石に今のお前には可愛いも何も無いか」


女には興味が無い。

ワガママですぐ泣くし

人の悪口は平気で陰で言いやがるし

男の前では媚び売るし

見てるこっちは息苦しくなる。


「俺トイレ」


そんな事考えてたらその場から離れたくなって

明にそう一言言ってトイレへと向かった。


「はーい、行ってら〜」



トイレを済ませた後、出口を出た途端誰かにぶつかった。


「っ…」


ぶつかった相手は明が言っていた

俺と名前の読み方が一緒とか言っていた

あのバカそうなチビだった。


「ちゃんと前向いて歩きなさいよポンコツ!」


はぁ?

なんで俺が言われなきゃなんねぇーだよ。


「それはこっちのセリフ。

前を向いて歩かなかったのはバカチビの方だろ」


「あんたねぇ…!」


「美希!私が悪いの!ほ、本当にごめんなさい!

行こ、美希!」


チビに美希とか言われてるあいつが初対面の割には

すげー腹が立つ。

あれのどこがモテてんだよ。

だだのうるさい猿じゃねぇか。

チビが謝りながらも笑ってて不気味だった。