【蒼空 side】

「そ、蒼空くん…「宮本ー、先生呼んでるぞ」」


チッ…。

晴空が俺の名前を呼んだ瞬間タイミング悪く

同じクラスの男が俺を呼びに来た。


「は?だる…わり晴空、すぐ戻ってくる」


「あ、うん!行ってらっしゃい!」


笑顔で送る晴空。

無理に笑ってる事自体俺には分かる。

長谷川の時があったからあまり1人には

させたくねぇけど、すぐ戻ってくればいいか。


だけど、この考えが甘かったと後々後悔する事に

なるとはこの時の俺は知る由もなかった。


先生からの呼び出しが終わって職員室から出た後


「蒼空」


偶然近くを通りかかった明に呼ばれた。


「お前晴空ちゃんから何か聞かれたか?」


晴空から?なんだいきなり…


「なにを?」


「やっぱまだ聞けないか」


こいつは何を言ってるんだ?

頭おかしくなったのか?

あ、元からおかしかったわ


「何だよいきなり」


「いや、お前冬休みからメガネ外すようになったろ?

それで不思議に思った晴空ちゃんが

俺に聞いてきたんだよ。

どうして今まで伊達メガネを掛けてたのかって」


もしかして、晴空がずっと俺が名前呼んでも

返事なくて少し元気が無かったのって

これの事だったのか?