私、水島くんに告白されたんだ…。




でも…私には…。


「え、えっと…私には蒼空くんが…」


いきなりの告白に戸惑う私。


「別に困らせに来た訳じゃないから安心して。

でも、これだけは伝えたくて…」


微笑みながら言う彼の目は笑ってるようで

笑ってない気がした。


「返事は分かってるからしなくていいけど

これからもしあいつが木村を泣かせるような

事したら隙あれば奪うから」


私の方を見て真剣な目で見る水島くん。


「水島くん…」



「おい、何やってんだてめぇ」


いつ戻ってきたのか

蒼空くんが水島くんの事を睨みつける。


「案外戻るの早かったな」


そんな蒼空くんの視線にも冷静な水島くん。


「晴空に何した」


「別に、これからお前が木村の事泣かせるような

事したら奪うって言っただけ」


水島くんのその一言で私と水島くんを交互に見て

何かを察したのかより一層顔が険しくなる蒼空くん。


「じゃ、俺はそう言う事を言いに来ただけだから。

木村、こいつと何かあったらいつでも待ってるよ」


蒼空くんと話していた時の真顔だった顔とは

変わっていつもの笑ってる顔に戻る水島くんは

屋上を降りていった。