「は?だる…わり晴空、すぐ戻ってくる」


「あ、うん!行ってらっしゃい!」


蒼空くんは男の子と一緒に屋上を後にした。

聞くタイミング逃しちゃったなぁ…。


ガチャ

蒼空くんが先生の所に行って間も無い頃に

屋上の扉が開いた。

蒼空くんもう戻ってきたのかな…?

と思ったら想定外の人物だった。


「水島…くん?」


水島くんが現れて少し驚く。


「こういう時じゃないと木村とあんまり2人で

話せないからな。ちょっと話いい?」


2人で話す?

どういう意味なんだろ?


「う、うん…」


水島くんは私の隣に座り少し緊張しているのか

沈黙が流れる。

でもひと息ついて

水島くんはまた口を開き始めた。


「今更こういう事言うのも何だけどさ…」


何だか堅苦しい雰囲気の水島くん。





「俺、木村が好き」



え……

彼から出た言葉は予想をはるかに超え

私は一瞬どうなってるのか状況が

理解出来なかった。

でも水島くんの言葉が

ハッキリと頭の中で繰り返され

やっと水島くんが誰にこの言葉を向けているのかが

分かった。