俺の彼女に手出すんじゃねぇよ

「ねぇ!お兄さーん

今からどこかに行くのー?」


「凄いイケメンだよね!」


今の蒼空くん…

実はというと…


ナンパで助けてくれた時のように

眼鏡外してて片方にピアスを付けてる

あの蒼空くんだった。

だから、勉強会の時やイブのパーティーでも

眼鏡を外してていつもの蒼空くんよりももっと

カッコよくてあまり目を合わせられなかった。

眼鏡を掛けてもカッコイイのに

眼鏡を外したらもっとカッコよくて

今お姉さん達に声を掛けられてこれが3回目。

私、やっぱり蒼空くんの隣に居て良かったのかな?

ってたまに思ってしまって…

ちょっとだけ嫉妬した。


「悪いけど、あんた達より隣に居る俺の彼女と

一緒に居たり話したりする方が数倍楽しいから

話しかけないでもらっていいっすか?」


「な、何よその態度…」


「もういい、行こう」


さりげなく嬉しい事を言ってくれた蒼空くん。

知らない人にも冷たく対応する蒼空くんに

お姉さん達はどこかへと去って行った。

少しだけ嫉妬してる私の様子を見た蒼空くんは


「何、嫉妬した?」


なんて私の顔を伺って少し口角を上げて言う蒼空くん。


「し、してないもん…」