「あ、鹿本美咲(かもと みさき)です。

よ、よろしくお願いします!」


礼儀正しい彼女は挨拶をした後お辞儀をする。


「文句何一つ無い程の完璧ね」


美希が初めて人に対してこんなに褒めたのが

初めてで驚く私。


「美希でも、褒める時は褒めるんだね」


さり気ない私のこの一言で美希が

私の頬を摘んできた。


「それどういう意味よ?ん?晴空?」


「い、いひゃい!いひゃい!、だ、だっひぇ美希っほほんほ、どぐぜづじゃん!

(い、痛い!痛い!、だ、だって美希ってほとんど、毒舌じゃん!)」


「あんたの頬引きちぎってあげようか?ん?」


満面の笑みで頬を摘んでる手の力を強くする美希。


「い〜ひゃい〜!!」


「さっさと始めんぞこら」


蒼空くんのこの一言で美希の手が離れて

解放された涙目の私。

た、助かった…。


「だ、大丈夫ですか?木村先輩」


少し心配そうな目で見てくる美咲ちゃん。

なんていい子なの……。


「だ、大丈夫!ありがとう!」


それに対して私はというと…

右に蒼空くん、左に美希という悪魔に挟まれた状態。