俺の彼女に手出すんじゃねぇよ

家に着いてから10分経ってようやく

インターホンを押すとインターホン越しに

多分話し方的に蒼空くんであろう声が


「鍵空いてるから入って」


と言って私は恐る恐るドアを開ける。


「お、お邪魔しまーす…」


「いらっしゃい」


出迎えてくれた蒼空くんの私服姿を見るのは

これで2回目。

1回目はナンパから助けてくれた時。

あの時もシンプルな服装だったけど今日の蒼空くんの服もジーパンに白の長袖に紺色のカーディガンというシンプルな服装だった。


「今明には話通してるから昨日頼まれた昼飯の材料の買い出しに言ってる」


昨日、蒼空くんとのメッセージのやり取りで

お昼ご飯が何がいいか聞かれたけど


<何でもいいよ!>


と答えたらその返信が……


<お前らカップ麺とか食べんの?>


とか栄養の偏ったカップラーメンを聞いてきたから


<普段は自分で材料買って自分で料理作るから

あまり食べない…かな>


と答えたら


<じゃ、料理作って。お前の作った飯食べたい>


何気嬉しい事を言ってくれたから作る代わりに

材料の買い出しだけしてもらえる事になった。

好きな食べ物が何かと聞いたら

蒼空くんも明くんも2人共ハンバーグと言った。

それを聞いた時改めて流石双子だと思った。