「…舞、ほんっと上手くなったな」


清川先生は不意に唇を離し、ぽつりとそう言った。


「最初は息ができないってぜぇぜぇしてたのによ」


確かに、初めてここで清川先生に身を預けたあの日に比べて、今の私はキスに慣れた気がする。


私は至近距離で清川先生を見つめて尋ねた。


「…初めて私とキスした日、覚えてたんですね」


清川先生は私を抱きしめていた腕を離して、棚に寄りかかった。