私が急かすと、清川先生は目線だけで下を見た。


「…」


私はなかなか思い通りにいかず、少し焦る。


「…じゃあ」


私はうつむいた。


動悸が激しくなり、顔が火照るのがわかる。


「…靴紐、解けてますよ」


「え?」


清川先生が、ぱっと前かがみになって下を向いた瞬間。


ーーちゅっ。


私は背伸びをして、触れ合うだけのキスをした。