「みーかーどーせーんーせー!」


職員室のドアをガラガラッと開け大声で叫ぶ。

「おはよう桜井。これ運ぶの手伝って」


先生の手には大量のプリント。


「はーい!」

「ありがとな!助かるよ!」


神門先生はそう言って私の頭を撫でた。


─ドキッ

ま…ただ…。なんだろうこの苦しい感じ。

先生に触れられた感触がまだ残っている。


「桜井立ち止まってどうした?具合わるいか?」

「大丈夫です!ごめんなさい!」

「なら良かった。行くぞ」


私達は黙って歩き出した。

き、気まずい…


「桜井」


教室がもう近くという時に先生が私に声をかけた。


「なんですか?」

「いや、なんでもない。ごめん」


・・・え?