「……ごめん」 こちらに気を遣っているのがよくわかる声だった。 「いや、大丈夫。」 一瞬の間があって私の口からそんな言葉が出た。 「そうだよね、そうなるよね。あ、これからも今まで通り接するから、図々しいけど坂本君にもそうしてもらえると嬉しい。」 君を友達としても失ってしまうのは悲しいから、とは声に出なかった。それはなぜだかわからない。