「…あれ?」 尚が突然止まる。 並んで歩いていた私も遅れながらに足を止めた。 顔を覗き込んで様子を伺う。 「尚?」 「…あの家、人住んだみたいだよ」 尚の視線の先。 そこにはずっと空き家だった家があった。 でも…よく見ると窓が空いている。 尚の言う通り、誰か引っ越してきたみたいね。