「あっ!」


清川先生の声が聞こえる。


私はぎゅっと目をつぶって、衝撃を覚悟した。


ーーでも。


私は、何か柔らかいものに受け止められた。


柔らかいけど、しっかりと私を支えている。


「小森、大丈夫か⁉︎」


私は清川先生に抱きとめられていた。


ーードクン、と心臓が跳ね上がる。


「は、はいっ」


私は慌てて、パッと清川先生から離れた。


「…ありがとうございます」


私は自分の顔があつくなるのを感じて、うつむいた。


こういう時って、顔が赤くなっているのだろうか?