「ごめん。お前のこと友達としか思えない」

振られることはわかっちゃいたけどさ

やっぱり覚悟きめててもつらいもんだね

「そっか…
まぁ!ただなんていうかな…
卒業式だし最後に伝えとこっかなー的な感じだったからさ…あんまきにしないでよね!和真(かずま)」

「ほんとにごめん」

「大丈夫大丈夫〜
高校生活enjoyしてよね!じゃあっ(^_^)/~~」

少しでも困らせない為に必死に笑顔をつくった

絶対に後ろなんか振り向かない

視界がぼやけて上手く前が見えなかった

必死に目をこじ開けて溢れるものを抑える

人混みの中をかき分けやっと友達の元へたどり着いた

友達は状況をさっしたらしい

「……瑠璃(るり)」

「人生初告白失敗しちゃった(笑)」

「泣かなかったんだ」

「当たり前じゃん
これぐらいでなく女じゃないし〜」

「無理しないでよ。今にも泣きそうな顔してるくせにさ…」

「風花…」

風花(ふうか)の一言に、堪えていたものが一気に溢れ出した

失恋で泣くなんて絶対にいやだったけど

今日は卒業式だから周りみんな泣いてるし

私が泣いたってだれもみていない

「これも青春の1ページってことよ」

「なにそれ〜もうー‪( ;ᯅ; )‬」

1粒出ていく度に

思い出が1つよみがえっていく

「泣けばな、辛い思い出も美しいものになるもんだよ」

そのとおりなのかもしれない

いまは忘れることができないおもいも

いつかはきっと笑い話に…

3年間通った校舎を後にして

風花と一緒に帰った