たぶんこれを、初恋と呼ぶ


「アッサムと長くいられるように、梅ちゃんちの近くに家を借りようよ。実家にいてもらっても構わないから。ただ、俺は梅ちゃんと一緒にいたいし、それと同じくらい俺も一緒に家族としてアッサムの傍にいてやりたい」

「……」

「だから…絶対幸せにするから、俺と結婚してください」



ああ、やっぱり、安尾くんだ。

私には、安尾くんしかいない。




「……安尾くんて本当、読めないよね」

「え」

「ふ、はははっ。うん、する。私、安尾くんと結婚したい。安尾くん以外考えられないよ」

「え、ほんとに?」

「うん、よろしくお願いします」



安尾くんが子どものように嬉しそうに笑うから、私は思わず泣いた。

そんな私におろおろし出す安尾くんを見て、おかしさと嬉しさと幸せが一斉に込み上げて来て笑えた。




不器用で、大人になったと思ったのに、お互いそれには程遠い。


言いたい事も言えなくて、我慢して、溜め込んで、すれ違ってしまう。


それだったら、何度でも話そう。

吐き出して言い合って、喧嘩したらまた話し合って擦り合わせていく。


そうやって不器用にお互いを知って、きっと更に好きになって愛おしく感じる。




そうやって二人で、この先ずっと一緒に過ごしていこう。






そう思いながら、薬指の指輪を優しく撫でた。






end