それから、私は仁くんに学校を案内して回った。

「ねぇ、見て。心菜ちゃんと転校生の仁くんだ」

「うわ、美男美女でちょーお似合い」

「いーなぁ。心菜ちゃん」

ふふっ。みんな見てる♡大注目ね

「学校はこんな感じかな、どお?なんか、分かんないとこあった?」

「ううん。分かりやすかった。ありがとう」

「じゃあ、昼休みも終わるし教室戻ろっか?」

私もさっさと教室戻りたいし。

「あー、うん。────ねぇ、紫暮さん」

なに?まだ何かあるの?

「ん?なぁに?」

「あのさ、俺とどっかで会ったことない?」

は?なに、いきなり。

「会ったことないと思うよ」

ま、こんなイケメン1度見たら忘れないでしょ。

「そっか、変なこと聞いてごめんね」

「ううん」