「これやったのは誰?」


そう言った女の子に誰ともなく佐島に目線を移した。


「あんたか。

まずありがとう。

この頃変なのが出てきていてな。

さっきも喧嘩してた。

あたしが来るのが遅くなって手間をかけた。」



「…別に。」


そう言うと佐島はまた食べ物に集中した。


周りの人達は女の子の一喜一憂に反応していた。

この辺りでは有名なのだろう。


「そうだ、礼と言ってはなんだが。

港近くの穴場を教えてやろうか?

漬け丼が美味い。」



佐島は食べ物に反応し神宮に向いた。



「…好きにしろ。」



「よし!いく!

待ってろ俺の漬け丼!」


俺達は女の子に着いていくことになった。


「あたしはここら辺を縄張りにしてる。

あんたらみたいな大物ではないけど、

一応ここら辺じゃ“ブラック”って名が通ってる。」


「んぁ?俺らのこと知ってんのか?」


「ははっ、

あんた達が有名でなければ殆ど有名とは言えないな。


それにしても二人ほど見ない顔がいるようだが…」


「一般人だから詮索なしでお願いしますよ。」


そう言って七瀬が俺達とブラックの前に入った。


「あぁすまない。

警戒するようなことを言ったな。

ちょっと気になっただけだ、もう聞かないよ。」


ブラックは両手を上げ何もしないよといった。



「そうだ、その漬け丼な。

昔あんたらの先代がやってるって知ってるか?」


「先代?」


「あぁ、確か八代目の総長って言ってた。」


八代目総長…


駄目だ。

あいつにあったらバレる。


俺はヒソヒソと耳打ちした。


「雷…」

「ん?」


「会ったことあるから絶対バレる。」


「え…!

ちょ、どうするの…!」


「走って逃げようかと…」


「走って…

いや、俺が連れ出すよ。」


任せて!と意気込んだ。


「鱗、俺行きたいとこあるから別行動していい?」


「…どこに。」


「あ…その…あ!あそこ!

って事で俺と真で行ってくる!

じゃあね!」


バビュン=≡3


「ど、どう…?」


「結構強引だったが…

まぁ、大丈夫だろ。

ありがとう雷。」


感謝を込めて撫でる。


「エヘへ////」