凛介SIDE


「わーん!」


いつもみたいに着拒されて俺は"大好き"な人へ飛びつく。


僕が好きなことを知らない"大好きな人"。

彼女は静ちゃん。


俺はいつもは泣かない。

でも静ちゃんに"僕だけ"をされたとき、悔しくて泣いてしまう・・・

で、このエンドレスが延々と続くわけ。


静ちゃんには彼氏がいる。


隠してるんだろうけど・・・


「あ、メールだ。凛介ちょっと良い??」


着信がなったと思ったらスクっと立ち上がる静ちゃん。


俺は漫画を読みながらうなずく。


読んでなかったらそれこそ大洪水!笑

分かってる事。


こんな日々が1年も続いたんだ。

1年経つのになれない俺。


メール相手は彼氏の中島拓斗。


何で分かるかって??


高校のOBだったから。

名前を探すのは簡単だった。



大学に行きながら静ちゃんの隣を歩くんだ。


静ちゃんは俺の左側に立たない。


居るのは右側で、俺の左側には、断りきれなかった女の子達。


毎日のように女の子が入れ替わるんだ。


ねぇ、静ちゃんはどーして何も分かってくれないの??

返信し終わった静ちゃんをチラッと見ると凄く切なそうな顔をしていた。

「凛介、コンビに行くけどなんか飲む?」

俺は精一杯の笑顔で言った。


「コーラとバニラアイス!」