「まったく……そんなあからさまに嫉妬するなら早く気付けって」

「嫉妬?」

「嫉妬、嫉妬。
陽菜ちゃんの可愛い写真、俺が持ってるのが面白くないんだろ?」

拓也がそう言うと同時に勇人のスマホが震えた。
見てみると朝陽からで、拓也に送られたのと同じ写真が送られていた。

“拓也さんに陽菜姉の写真送って嫉妬させちゃったみたいなんで、特別にもう一枚!”

と立て続けにスマホが震え、さっきと同じふわもこパジャマに拓也の予想通りのショートパンツを履き、幸せそうにアイスを食べている陽菜の画像が送られてきた。

ーー可愛いな……。

無意識に感じた想いと胸に暖かい何かが込み上げてくるのを感じながら勇人がじっと画像を見つめていると、拓也が呆れた眼差しを向けてきた。

「勇人、気付いてる?その目」

「目?」

「お前、いつでもどこでも無口であんまり表情変わんないから周りにクールだって言われてんだよ。
ま、実際お喋りでケラケラ笑うタイプじゃないから、あながち間違ってないんだけどな?
でも、ここ最近柔らかい表情することが増えたんだよ」

「そうなのか?」

「そうそう。
で、決まってその表情をする時が陽菜ちゃん絡み!」

満面の笑顔で拓也にそう言われた瞬間、勇人は今までで一番、心臓がドクッと力強く鼓動したのを感じ、思わず胸の辺りの服を鷲掴みにした。