最低な君は、今日も「大嫌い」を口にする



3時間目が終わったあたりからなんだかおかしかった。

やたらと頭は痛いし、鼻水は止まらないし。
おまけに喉も痛くなってきて、今ではもう身体の節々が痛い、そんなところまで来てしまった。

保健室、
いや、もはや帰った方がいいのかな…。

ふらりと立ち上がって教室を出ようとした瞬間だった。


「あれ、田宮さん!ちょうど良かったー!」

「あ、千藤君…」

ぼんやりと上を見上げると、えくぼを浮かべてにっこりと笑う千藤君の姿があった。
それから、横には相変わらず目立つ風貌の三宅君も。


「どうしたの…?」

「いやー今日放課後暇かなと思って!
肉まん食べにいこー!」

身長もルックスもかなり目立つ二人組が突然現れたことで、クラスは軽くパニックになっている。

はしゃぐ女子、ざわつく男子。

あーこれまた市ノ瀬君の機嫌が悪くなるなー、


そんなことをぼんやりと考えていた時だった。


「田宮さん!」

すぐ後ろから市ノ瀬君の声がした。

振り向こうとした私の身体は言うことをきかず、そのまま地面に崩れていく。


意識がブラックアウトする前、
最後に見えたのは驚いた千藤君の顔と
私に手を伸ばす市ノ瀬君の切羽詰まったような顔で。

ーー市ノ瀬君、なんでそんな顔してるの?


そのまま、重くなるまぶたを閉じた。