教室へ戻ってもみんなが注目するのは市ノ瀬君のみで、
ついさっき生卵を投げつけて大笑いしていた私のことなんて見向きもしない。

代わる代わる市ノ瀬君に声をかけるクラスメイトの間をぬってなんとか席についた。


鞄から教科書を出して机に詰め込んで、机に突っ伏す。
楽しそうなクラスメイトを見たくなくて、友達に囲まれて笑う市ノ瀬君を見たくなくて。


どうして私だけこんな目に遭うの?
どうして私なの?

こんなことを考えなくて済むように。



こうして丸くなって固まっていれば、いつか終わるんだろうか。
こんな嵐みたいな毎日。