え、誰?
「なんだよ?おまえ。関係ねぇやつは引っ込んでろ」
「お兄さんこそなに?この子、俺のなんだけど?」
その男は男の腕を掴んだ。
「手、離してくれない?」
男は彼の威圧に負けたのか、あたしの腕を離して去って行った。
よかった。
ホッとしたあたしは身体の力が抜けてその場にしゃがみこんだ。
「大丈夫?」
男が心配そうに顔を見てきた。
「はい…ありがとうございました」
顔を上げると彼は優しく微笑んだ。
無造作にセットしてある茶色がかった髪。
くっきり二重で誰が見てもカッコイイと思えるような顔立ち綺麗な瞳に吸い込まれそうになった。
「ちょっと待ってて」


